カランダッシュ アンモナイト (BP)

スペック

長さ:全長約127mm
太さ:軸径約8mm
重さ:約27g
リフィル:GIANT CARTRIDGE "GOLIATH" (ゴリアテ)
定価:47,250円 (税込・復刻版)

特徴

カランダッシュ エクリドールコレクションの概観的な特徴は、ロシア語で「鉛筆」というカランダッシュのその名の通り、細軸の六角柱であることです。これはカランダッシュの伝統かつ定番のカタチであり、様々な軸の文様とともにバリエーションが展開されています。今回購入したアンモナイトは、巻き貝様の溝が軸全面に彫り込まれているのが印象的で、なんと言っても 925 スターリングシルバーの無垢素材から作られているのがポイントです。

カランダッシュの油性ボールペンリフィル「ゴリアテ」には定評があります。その滑らかな書き味は絶賛されており、「書き味は世界一」という人も居るくらいです。そのリフィルは、カランダッシュの自信と誇りをもって、自社のスイス工場で生産されています。太さは F、M、L の3種類、色は黒、青、緑(Mのみ)、赤(F、Mのみ)の4色があります。リフィルは PARKER スタイルではない独自形状で、他のメーカーとの互換性はありません。


インプレッション

事前にネットで念入りに調べ上げてはいましたが、丸善等に出かけて実物を手にとって試し書きする時間的余裕がなかったため、完全に見切り発車で注文してしまいました。でも、その良さは半ば確信していました。だって、幼少から慣れ親しんだそのカタチが手に合わないはずがないですから。

実際に手にとって書いたファーストインプレッションは、思ったより軽い、でした。でも、スターリングシルバーの感触とアンモナイトの彫りが程よく馴染み、金属軸ながら握りが滑るような感覚はありません。エージングが進んで「銀」が成長してくると、フィット感は一層よくなるものと予想されます。

最初から本体にセットされている「ゴリアテ」は M の黒です。インクの粘度が高くねっとりしていて、「これが油性ボールペンか?!」と思うほど書き味が滑らかです。そのため、一般的な油性ボールペンのように筆圧が要りません。そしてダマもできません。もちろん筆圧をかけても大丈夫で、よりハッキリ太く転写されるため、力強い筆致で書くことができます。ただし、筆圧をかけるとダマができる場合もあるようです。

事務書類用に F のリフィルも買っていたので、そちらでも書いてみました。書き味の滑らかさは M に劣り、線が細くなるため色も若干薄くなります。結構小さな文字で書くことを要求される書類ではこちらの方がふさわしいと思いますが、総合的には断然 M ですね。ロディアのマスに文字を埋める程度までなら M で大丈夫です。ということで、普段は M を入れています。

リフィルの交換はノックボタンを回して行います。ノックボタンを戻した状態で手前に回して外し、リフィルを交換し、再度ノックボタンを装着します。この際、押し込んで少し奥に回して仮固定した上で、ノックボタンを押して伸ばした状態にしてから、止まるところまで奥に回せば完了です。いつも同じ位置でピタッと止まるところに精度の高さを感じます。伊達に「CARAN d'ACHE OF SWITZERLAND」を名乗っているわけではありません。

マイ・ストーリー

完全に万年筆にハマッた私は、研究ノートや会議メモなどでは全て万年筆を使うようになりました。当初は事務書類にも万年筆を使っていたのですが、インクの耐光性・耐水性などからやはり油性ボールペンで書くべきだと思い直しました。そして、ペンケースの中に入れている唯一の油性ボールペンである、モンブランの80年代レバー式ボールペンを使っていました。これは、中学生の時に「青少年の主張」でもらった賞品でした。

そのモンブランの油性ボールペンもいいのですが、錚々たる万年筆のラインナップと比較すると、油性ボールペンがこれだけというのはあまりに貧弱でした。油性ボールペンを使う頻度もそこそこある今、一本くらい「勝負」ボールペンが欲しいなぁと、日々思いを強くしていました。書き味に優れ、多少高価で、定番と呼ばれているものが良かったのですが、いかんせん油性ボールペンの知識はほとんどありません。手元のムックやネットで散々調べ上げた挙げ句、到達したのはカランダッシュでした。中でもスターリングシルバーのグレンドージュかアンモナイトが絶対的に良さそうだったのですが、ペンにおける「いぶし銀」の美学は少なくとも欧米にはないようで、残念ながら今は全てロジウムメッキになってしまい、スターリングシルバーのペンは製造されていない事を知りました。それは困った。

調べていくと、グレンドージュもアンモナイトも確かに廃盤になっているのですが、アンモナイトだけは2008年に200本限定(そのうちボールペンは150本)で復刻されていることがわかりました。これは探せばまだ新品在庫がどこかにあるに違いない、そう思った私は血眼になってネットショップを探し、遂に見つけたのでした。

購入先

復刻版アンモナイトの新品在庫を見つけたのは、アメ横・立花商会のオンラインショップPen Shop アメ横TBSドットコムでした。税込 35,400円 で残り 5 本。通常版よりも値上がりした復刻版だし、定価よりは一万円以上安くなっているし、とにかくいま新品で買えることが大事なので、躊躇せずにボーナスのお小遣い配当金を全て突っ込みました(ちょっと出た足はお小遣いで補填)。「ご注文いただきましてから5日以内の発送」ということで、発送されるまで少し時間がかかりましたが、その分届いたときの喜びはひとしおでした。酸化防止のために OPEN ONLY AFTER SALE と書かれたビニール袋に密封されているのをみて、「おー!!」と感激しました。

2009年7月14日 初出

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